品詞の分類は、スウェーデン語においてはとても重要な項目です。
品詞がきちんと分類できないと、スウェーデン語の文法で肝となる『語順』を理解できないからです。
理解できない、というのは言い過ぎかもしれませんが、そのくらい大事だということです。
品詞の種類
ここでは、品詞の種類と例を紹介します。
※文法の解説になりますので、参考文献を記事の最後に載せてあります。
初級になりたての方は、細かい説明の部分がちょっと難しいので、『へー!品詞が大事なんだ。』と思いながらサーっと読み、レベルを上げてから見直してみてください。
さて、Hultman(2003)によると、スウェーデン語の品詞には以下があります。
・不定詞を示すatt "infinitivmärket att"
例:Hon älskar att sova.
・前置詞 "prepositioner"
例:på, i
・等位接続詞 "konjunktioner"
例:och, men
・従位接続詞 "subjunktioner"
例:om, eftersom
・感動詞 "interjektioner"
例:ja, nej, oj!
・副詞 "adverb"
例:idag, här
・動詞 "verben"
例:går, äter (どちらも現在形)
・名詞 "substantiv"
例:barn, hus
・形容詞 "adjektiv"
例:rolig, kall
・代名詞 "pronomen"
例:jag, de
・数詞 "räknaord"
例:en, ett, tredje
なお、品詞の日本語表記については、「スウェーデン語辞典」、「明鏡国語辞典」および「世界の言語シリーズ12 スウェーデン語」を参考にしました。
中級になると、日本語で書かれた参考書だけでは足りず、スウェーデン語で文法を勉強することになると思いますので、品詞のスウェーデン語表記もしました。
初級でも、スウェーデン語表記に触れておくと、のちのち良いかと思います。
混乱しやすい品詞
語順を学習するときに、特に混乱しやすい品詞が、
等位接続詞と従位接続詞になります。
等位接続詞
等位接続詞は、その漢字『等』が表す通り、同等の単語と単語や、同等の文と文を接続して1つの文を作ります。
日本語で書かれた参考書から引用すると、以下になります。
「等位接続詞は同等の文と文, 句と句, 単語と単語を結ぶ.」(清水ほか, 2016, p135)
例文:Jag älskar godis och saft. (私はおやつとジュースが大好き。)
Juni är sommar, men det är lite kallt. (6月は夏だけど、ちょっと寒い。)
初級で特によく使う等位接続詞が、och, men, ellerあたりかと思います。
中級ではそれに加えて、samtやsåはライティングでよく使うかと思いますし、他に för, fast, tyも文法問題などで出てくると思います。
等位接続詞はこの他にもありますが、ここでは品詞そのものをとらえることが目的なので今回は省略します。
従位接続詞
一方、従位接続詞は、その漢字『従』が示すように、つながれる文と文に、主従のようなものがあります。
この主節と従位節を、スウェーデン語でそれぞれ"huvudsatser"と"bisatser"と言います。スウェーデンで学校に通うと、この2つの単語は何度も出てきます。
そしてこの従位接続詞は、『語順』にすごく関わってきます。
こちらも参考書からの引用が以下になります。
「一方, 従位接続詞は従位節を導く接続詞である(従位節は従属節もしくは副文とも呼ばれる).」(清水ほか, 2016, p214)
例文:Jag är hemma idag eftersom jag är sjuk.
(私は病気なので、今日は家にいます。)
『語順』の学習(特に中級)では、
例文で言うと"eftersom"が従位接続詞だとすぐにわかり、
従位節"eftersom jag är sjuk"のまとまりをパッと見つけ出す力が必要になります。
従位接続詞+α
この従位接続詞で、なぜ『主従』になるかというと、学校ではこう習います。
「従位節だけでは意味が通じない。文として成り立たない。」
ここで、もう一度例文をおさらい。
例:Jag är hemma idag eftersom jag är sjuk.
(私は病気なので、今日は家にいます。)
こうなったらどうなりますでしょうか。
Jag är hemma idag eftersom jag är sjuk.
→「私は病気なので」
これだけではちょっと意味がわからないですね。
(特に「なので」の部分ですね。)
じゃあこれではどうでしょう。
Jag är hemma idag eftersom jag är sjuk.
→「今日は家にいます。」
あ、これは意味が通じますね。
つまり、「私は病気なので」だけでは、なに??それでどうなの?ってなるから、従位節は意味の通じる文にならないってことらしいですよ。
※これについては、Hultman(2003, p281-282)が例外を言及してます。興味があればぜひ"Svenska Akademiens språklära"を読んでみてくださいね!
まとめ
品詞には、不定詞を示すatt、前置詞、等位接続詞、従位接続詞、感動詞、副詞、動詞、名詞、形容詞、代名詞、数詞があります(Hultman, 2003)。
特に等位接続詞と従位接続詞は、きちんと区別できないと語順で苦労します。語順に関係するのは、従位接続詞です。
本当は、各品詞、そして句や節の説明もしようと思っていましたが、
複雑になって大事なことを覚えられないと困るので、この記事はここまでにします。
ここでは、品詞の種類と、等位接続詞と従位接続詞の役割を、ぜひ頭に叩き込んでください。
・参考文献
尾崎義, 田中三千夫, 下村誠二, 武田龍夫. (2002). スウェーデン語辞典(4). 株式会社大学書林.
北原保雄. (2011-2016). 明鏡国語辞典第二版(2)[電子辞書]. 大修館書店, カシオ.
清水育男, ウルフ・ラーション, 當野能之. (2016). 大阪大学外国語学部 世界の言語シリーズ12 スウェーデン語(1). 大阪大学出版会.
Hultman, T. G. (2003). Svenska Akademiens språklära(1). Svenska Akademien.